Japanese book


重松清 小説2冊セット

どちらも文庫本

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「幼な子われらに生まれ」


『幼な子われらに生まれ』(おさなごわれらにうまれ)は、重松清の小説およびそれを原作とした日本映画。

 三十七歳の私は、二人目の妻とその連れ子の二人の娘とありふれた家庭を築く努力をしていた。しかし、妻の妊娠を契機に家族の関係にひびが入る――。「家族」とは何かを問いかける長篇小説。

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「流星ワゴン」


2002年度の本の雑誌年間ベスト1に輝いた


永田一雄は死んじゃってもいいかな、と思っていた。


仕事はリストラ・妻からは離婚・子供は受験失敗で引きこもり。地元で入院している父親を見舞に行った時に貰える交通費の余りで何とか暮らしている有様。その父親も癌でいつ死ぬかも分からない。父親の見舞帰りに駅で酒を飲んで酔っ払っていると、ロータリーに1台の車が停まっている事に気が付く。その車には5年前、偶然見た新聞の交通事故の記事で死亡が報じられた橋本親子が乗っていた。言われるがままにその車に乗り込む一雄。そしてその車は一雄を、人生の分岐点へと連れ戻す。


降り立ったのは、仕事の途中で妻を見かけた日。他人の空似だろうと仕事に戻ろうとした所に、一人の男が目の前に現れた。一雄はその男の事を、よく知っていた。


その男は今の自分と同い年、38歳の時の父親だったのだ。